2018年 01月 13日
拭えない疑念 |
拭えない疑念がある。
金融の量的緩和と増税、緊縮財政という相矛盾する経済政策を継続し、先進国中、日本だけが20年来のデフレ。
失業率の低下、有効求人倍率の上昇は事実は非正規雇用、主婦のパート労働の常態化。
消費税導入以来のGDP の下降と、プライマリーバランス(基礎的財政収支)を口実とした、増税に次ぐ増税。国民を挑発しているとしか思えない死亡税などの新設等。
国民の家計を貧困化し、生活必需品だけに支出を限定し、過重労働によって奴隷のような状態に国民を追いやる。
それで政府債務である国債発行残高を、国民の借金と言い替えて、御丁寧に国民一人当たり800ん万かの借金とマスコミを使って宣伝。このままでは財政破綻も近いと信じ込ませて、だから増税。緊縮財政止む無しと。
アベノミクスで異次元の金融の量的緩和をやって、日銀の国債の保有率は45%にまで上昇。
日銀は政府の子会社である(日銀株の政府保有葎55%)から、政府と日銀を連結すればバランスシート上は相殺できるのにやらない。そのくせ日銀が出した純利益だけは(日銀法で)ちゃっかり政府に振り込まれるという仕組み。
国民の年金積み立て金を使っての株価操作で、政府が得ている配当も莫大で、阿部政権盤石の基盤を形成。
円安と、消費税を丸々使っての輸出還付金で大企業の内部留保は空然の状態。たとえ条件が整っても賃上げしないのが、経営者というもの。
それから昨年の衆院選挙の18歳選挙権と、小選挙区制による得票率と解離する自民圧勝。
世情に渦巻くルサンチマンを巧みに誘導しての謙韓、謙中、排他主義。中国脅威論、北朝鮮の核、ミサイル問題を煽っての、軍備拡大。
実に巧くルサンチマン(政権に対する憎しみ、敵意)を喚起し、しかも巧みにコントロールして排外主義、ナショナリズムに誘導している。
私が抱く疑念というのはこれら全ての現象が、個々ばらばらに起きている事象ではなく、まるで張り巡らされた蜘蛛の巣に掛かった獲物を、ジワジワと身動きできないようにして、最後の一手を放つ(食する)、蜘蛛の姿に見えるのです。
最後の一手は勿論、憲法改訂。
もうすでに集団的自衛権、国家安全保障会議、防衛装備移転三原則による武器輸出と軍需産業の強化。
これらは、「積極的平和主義」アジェンダの一環ということになっている。
財務省が属国として、アメリカネオコンの指示の下にやっている財政政策と言うのは、一見分かり易い常識。しかし、全てを阿部政権が意図的にやっているのだとしたら、阿部総理というのは、まれに見るマキャベリスム政治家だということになる。
一時は靖国参拝でアジアばかりか、欧米からまで戦前の軍国主義を標榜しているとして、集中砲火を浴び、尖閣衝突とあわせて日中関係は一触即発状態。
最近の外交はロシアとのエネルギー貿易を軸に、経済協議の拡大と、北方領土返還への意欲表明。
中国とは尖閣を抱えながら、中国包囲網から、一体一路構想、ブリックスへの参加表明への転換。
TPP環太平洋連携協定の主導。
自由で開かれたインド太平洋戦力のトランプ大統領による賛同表明。
国内では左派、リベラルからの激しい批判、森友、家系学園問題での攻撃に晒されながら、悠々と我道を行くかの様相。
れいによって私は賛否を交えず藪睨みで、今後の成り行きを見守るのであります。
by hikari_1954h
| 2018-01-13 00:14
| 国内;政治経済【非公開)